民間企業のように、利益の追求を主たる目的とするのではなく、国民全体のために仕事をする国家公務員。そのやりがいや男女格差のない人事システム、景気低迷のなかにも一定の報酬が期待できることから、人気は高い。
さて、国家公務員の仕事内容だが、これはまさに多種多様。「民間にある仕事で、公務員にない仕事はない」といわれるくらいである。そして内閣総理大臣や国立研究所の研究員、あるいは南極観測隊といった特殊な仕事のほかは、すべて試験に合格しなければ、公務員になることはできない。
国家公務員になるための、最も一般的な試験が国家公務員試験(I種、II種、III種)であり、人事院という機関によって行われる。国家公務員の人事の中立性や公平性を保つため、採用や人事を専門に行う機関が設けられているのだ。なお、受験資格は国籍の制限と年齢要件くらいであり、学歴は問われない。
試験の流れを見ると、まず人事院が官報などによって試験の実施を公示し、受験の申し込みを受け付ける。1次試験、2次試験が実施され合格者が決定すると、採用候補者名簿が作成され、その写しが各省庁にまわされる。そこで合格者が各省庁から呼び出され、面接が行われるという運びだ。しかし、ここで気をつけなければならないのは、試験の「合格」がイコール「採用」というわけではないということ。採用候補者となり、省庁の面接を受けるには、試験の成績も重要だが、試験合格後、事前に官庁訪問をして、自己アピールしておく必要がある。
この国家公務員試験のほかにも公務員になるための試験にはさまざまなものがあるから、公務員をめざすなら、その職種によって、自分に合った試験を探すのが先決である。
なお、給与の仕組みだが、国家公務員の給与は、行政職や公安職といった職種ごとの俸給表によって決まる。特別職(国会議員など)以外の国家公務員はすべて、この俸給表のどこかに位置し、給与が決められるのだ。
代表的な国家公務員の試験区分
国家公務員 I 種/国家公務員 II 種/国家公務員 III 種/国税専門官/労働基準監督官/法務教官/刑務官/航空管制官/外務省専門職員/防衛庁職員/国立国会図書館職員/裁判所事務官/家庭裁判所調査官補 I 種