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教授紹介
東京都立大学大学院
人間健康科学研究科
人間健康科学専攻 看護科学域 理学療法科学域 作業療法科学域 放射線科学域 フロンティアヘルスサイエンス学域 ヘルスプロモーションサイエンス学域

目次

樋口 貴広
:実験心理学、認知科学
教員一覧

【インタビュー】人気教員は社会人をどのように指導しているのか?

専門分野:実験心理学、認知科学ひぐち たかひろ樋口 貴広教授

東京都立大学大学院
人間健康科学研究科

研究の成果を運動支援の現場に活かし、人々のより良い暮らしを支える人材へ。

担当科目
行動科学演習、認知行動学特論、ヘルスプロモーションサイエンス研究法II 他
経歴
東北大学文学部卒業。東北大学大学院文学研究科(心理学)・修士課程修了。同・博士課程修了。大学院を卒業後2003年より日本学術振興会特別研究員を務め、2004年にカナダのウォータールー大学客員研究員に就任。2006年より首都大学東京人間健康科学研究科にて助教・准教授を経て、2015年より現職。
著作物・論文
著書:『身体運動学:知覚・認知からのメッセージ』三輪書店(2008年)、『運動支援の心理学:知覚・認知からのメッセージ』三輪書店(2013年)、『姿勢と歩行:協調からひも解く』三輪書店(2015年)、『知覚に根ざしたリハビリテーション』シービーアール(2017年)、『研究的思考法:想いを伝える技術』三輪書店(2019年) 他
これまでどのような学生を指導してこられたのですか?
ヘルスプロモーションサイエンス学域とは、心身の健康増進に関わる諸問題に対して、スポーツ科学、医学・生命科学、認知科学などの融合的・学際的な研究アプローチにより、新たな健康科学の創造を目指す学問領域のこと。その中で私は、知覚・認知に関わる脳の情報処理に着目して身体運動を理解する「認知行動学特論」などの科目指導を担当しています。
研究室の大学院生のおよそ8割は、理学療法士をはじめ、作業療法士、看護師、健康運動実践指導士などの社会人学生です。各自がそれぞれの職場における臨床経験から生じた興味や疑問を研究テーマに、その成果を高齢者の転倒予防やリハビリテーションに還元することを目指し活動しています。多様なバックグラウンドを持つ学生が集まるからこそ、幅広い視点が得られることは最大の特長。専門性を深めた卒業生の多くが、さらなるキャリアアップを実現しています。■これまで指導した社会人学生の研究テーマ高齢者における予期的歩行調整方略の評価/バーチャルリアリティを用いた運動が苦手な人の支援/リハビリ入院中の脳卒中片麻痺者における行為能力の認識誤差に関する研究/特発性正常圧水頭症患者における両手の協応性運動障害の研究 等
ゼミや研究室ではどのような教育をされていますか?
教育の柱は週1回開催する2つのゼミ。まず「研究室ゼミ」では各自の研究・実験の進捗状況を共有・報告し、教員の指導のもと疑問点や不安点について対話を重ね研究スキルを高めていきます。次に「合同ゼミ」では運動生理学系の研究室と連携し、異なる専門分野を持つ学生を前にしたプレゼンテーション形式で、発表スキルや議論スキルを磨いていきます。これら2つのゼミ活動を繰り返すことで、次第に研究の道筋が明らかになっていくのです。
私が学生に指導をする上で、大切にしていること。それは「研究“を”学ぶこと」よりも「研究“で”学ぶこと」を重視する姿勢です。全ての学生が研究者になるわけではないからこそ、研究を通して得られる思考法や表現方法、専門知識を習得させ、社会で実践的に活用できるレベルにする。それが大学院教育の本質であるという考えのもと、学生一人ひとりと真摯に向き合っています。
どんな経験や関心を持つ学生に進学してほしいですか?
「心理学」と聞くとカウンセリングやメンタルの問題を扱うイメージを持つ方が多いですが、実際にはさらに幅広く、脳の情報処理の問題を扱います。だからこそ心理学の知識や技術をもとに研究の成果を現場に活かし、人々のより良い暮らしに貢献したいと考える様々な方にぜひ進学していただきたいと思います。私はこれまでに15年間で約30名の社会人院生を指導してきましたが、卒業生の多くが自分ならではの専門性を活かし国内外で活躍しています。高いモチベーションを胸に、家庭や仕事と両立しながら学びを深める社会人学生との研究活動は、教員にとっても大変価値高いものです。同じ志をもつ仲間とともに、研究活動を通して幅広い学びを修得し、社会に新たな価値をもたらす人材へと成長していただきたいです。

【東京都立大学大学院人間健康科学研究科人間健康科学専攻 看護科学域 理学療法科学域 作業療法科学域 放射線科学域 フロンティアヘルスサイエンス学域 ヘルスプロモーションサイエンス学域】の教員一覧

  • 西村 ユミ教授●担当科目:看護研究法III、看護哲学I、II、成人看護学特論・特論演習、成人看護学特講・特講演習、特別研究Iab、IIab

    2000年、博士(看護学)。急性期病院を中心とした地域との連携に関する研究、質的研究論文の教育資源提供ネットワーク、「地元創成」推進と看護人材教育、「共在の場」とケアの関係構築などの共同研究に取り組む。単著;『語りかける身体』(2001、2018)、『看護師たちの現象学』(2014)、『看護実践語り』

  • 浅川 康吉教授●担当科目:地域理学療法学特論、同演習、地域理学療法学特講、同演習、理学療法科学特別研究

    専門は地域理学療法学。老年期における日常生活活動・社会参加とその基盤となる運動機能を研究。2002年博士(医学)。2019年専門理学療法士(生活環境支援理学療法)。2021年より日本地域理学療法学会理事長。編著にクロスリンク地域理学療法学(2019年)、著書(分担執筆)にビルドアップ地域理学療法学(2021年)など。

  • 小林 法一教授●担当科目:老年地域参加学特論、作業行動科学特論、作業療法学研究法特論演習、障害者地域参加支援学特講

    専門は高齢領域の作業療法、地域で暮らす高齢者の健康増進やライフ・スタイルの構築、地域参加に関する研究。2004年博士(保健学)。2006年より日本作業行動学会理事、2010年より東京都作業療法士会副会長。主な著書は高齢期領域の作業療法 第2版(2016年、編著)作業療法学概論 第4版(2021年、分担執筆)、地域作業療法学(2023年出版予定、編著)など。

  • 妹尾 淳史教授●担当科目:X線撮影技術学I、X線撮影技術学実習I・II、ペーシェントケア論演習、画像診断システム学特論・特講

    専門は生体内情報の可視化技術学。脳機能、脳神経の構造、心筋の動き、生体内圧力などの可視化技術の開発やその臨床応用について研究。1988年東京電子専門学校放射線学科卒業、1993年東京理科大学理学部物理学科卒業、2003年日本大学大学院情報科学専攻博士後期課程修了 博士(工学)。日本磁気共鳴医学会代議員、主な共著書は「脳機能画像解析学入門」、「SPM8脳画像解析マニュアル」など。

  • 易 勤教授●担当科目:機能形態学特論・機能形態学特論演習・機能形態学特講および演習

    専門分野は人体構造学、膵臓の病態学(膵臓の組織病理学・慢性膵炎・膵線維化・膵癌)。中国湖北中医薬大学卒業(医学学士)、金沢大学大学院医学系研究科修了(医学博士)。主な共著書は「スンクスの生物学」(2011)(学会出版センター)、「Essential 解剖学テキスト&アトラス」(2015)(南江堂)、「プロメテウス解剖学 エッセンシャル テキスト」(2019)(医学書院)、「膵臓病診療ガイドブック」(2020)(診断と治療社)等。

問合せ先03-3819-1211荒川キャンパス
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