大学院を目指す人必読!大学院入試までの準備やダンドリを徹底解説

大学院入試に向けて準備しなければいけない書類や着手時期、ダンドリを解説

いざ大学院の受験を決めても、何をどう準備すればいいの、何からはじめるべきなのかなどかわかりにくい部分もあるかと思います。ここでは必要書類やいつごろから何を準備すればいいかや、入試までのダンドリを説明します。

大学院を目指す人必読!大学院入試までの準備やダンドリを徹底解説

大学院に進みたいと思っても周りに情報が少なく、入試までに何をどう準備したらいいのかわかりにくいのが「ダンドリ」。今回は大学から大学院に進学をする人に加えて、社会人になってから大学院に進みたいと考える人向けのダンドリを解説します。現在大学院では社会人向けに社会人入試もありますので、それぞれの入試方法の場合での事前に必要な対策、提出書類などを知り、無理のない計画を立てておくことが大切。いつから院試対策すれば?と悩む方に向けて、これを読めば最低限おさえておきたい準備の内容やダンドリがわかります。

対策を始めるのはいつから? まずは入試時期を確認!

まずは気になっている大学院の入試時期を確認しましょう。最近は春(4月)入学に加えて、秋(9月)にも入学生を受け入れている大学院も多くあります。また春入学の場合、複数回入試を行うところもあります。気になる大学院については、募集要項で入学時期、入試の実施時期・回数を最初にチェックしておくと、入試準備のスケジュールを立てやすいでしょう。

春(4月)入学の場合

入試時期:9~10月/12~3月
※秋・冬の時期に2回入試を行う場合や、秋にのみ行う場合、秋に入試を行った結果、欠員が出た場合のみ冬に入試を行う場合など、さまざまな入試のパターンがあります。

秋(9月)入学の場合

入試科目や提出する書類について情報収集! 書類集めは手間がかかる

入試科目をチェック

大学院の入試科目には書類審査、面接・口頭試問、小論文、語学、専門科目などがあります。しかし社会人の受け入れに積極的な大学院では、これらすべてを課すケースはそこまで多くはなく社会人の受験生を配慮し、入試科目の負担を軽減してくれる大学院も。しかし研究計画書は一般入試でも社会人入試でも最重要視されるものですので力を入れる必要があります。また、専門科目がある場合は、その対策にも時間が必要になるので、できる限り情報を集めておきましょう。

提出すべき書類などをチェック

主な提出書類には、入学願書、研究計画書に加えて、大学卒業(見込み)証明書、成績証明書、推薦書、健康診断書などがあります。大学などで取得しなければいけない書類は手元に届くまでに時間がかかる場合があるので、必要な手続きも同時に調べておきましょう。
【事前に取得しておく書類】
・大学卒業(見込み)証明書
直接大学事務室で入手する方法と郵送してもらう方法がある。大学にもよるが、発行までには2〜10日程度かかる。なお、成績証明書のほうが発行に時間がかかる場合があるので注意。
・成績証明書/外国語成績証明書
外国語成績証明書といっても、一般的なのは英文の成績証明書。外国語で書かれた証明書の場合、通常のものより発行に時間がかかるので早めに申請しよう。
・推薦書
承諾書と呼ばれたりもする。大学院によって提出が義務づけられていることがあるので、その場合はなるべく早めに書いてほしい方に相談し、書いてもらえるか確認しよう。学生の場合は出身大学(在学中の大学)の指導教員が書いた推薦書、社会人の場合は上司などに相談しましょう。
・健康診断書
健康診断書の用紙は募集要項に添付されている場合もある。社会人の場合、急な仕事や出張が入るなど、平日に医療機関に行く時間をとりにくくなることもあるので早めに準備しておこう。

4月入学を狙うなら? 入試準備スケジュール(1月入試の場合)

多くの人が目指す4月入学の場合はどんなダンドリでどの時期に情報収集や資料集め、研究計画書の作成をすればいいのかを詳しく解説します。

8月 情報収集

入試の時期、入試科目、提出書類、過去問題の有無など、できる限りの情報を集めましょう。専門科目があればその対策も必要。なければ研究計画書に時間が割けるなど、対策は違ってきます。資料請求はもちろん、気になる大学院があれば説明会に足を運んで情報収集を。まだ志望校が固まっていないという人は、入学目的を明確にし、どの大学院でならそれを実現できるかを調べることから開始するといいでしょう。
志望校選びにチェックしておきたい項目は、学べる内容、カリキュラム、教授、履修形態・開講形態、学費、大学の所在地、試験科目、入試日程など。収集した情報をさまざまな角度から比較検討して、最終的に志望校を絞り込んでおきましょう。

8月〜 研究計画書を作成

志望校が決まったら、研究計画書の作成準備を開始します。研究計画書は出願書類の一つで、自分を大学院へ売り込む企画書のような役目を果たすもの。この書き方のポイントは「テーマをわかりやすく設定する」、「自分の社会経験を踏まえて書く」、「オリジナリティーのある研究内容にする」など。
とくに社会人受験生の場合、社会経験と研究内容との関連性がポイントとなってきます。最近は、ビジネススクールを筆頭に、研究計画書に代えて、志望動機や仕事の中で感じた問題意識などを問うエッセイを課すケースも目立っています。エッセイなら比較的準備期間が少なくても作成できるので時間のない人にはおすすめ。
研究計画書は、合否にかかわる重要な書類であると同時に、作成過程で自分が大学院に求めるものが明確になり、入学後のモチベーションに直結するため、大切なものです。できるだけ時間をかけて作成しましょう。

9月〜 筆記試験対策

筆記試験がある場合は、研究計画書の作成を進めつつ、この対策も早めに始めておくことが重要です。志望の大学院が過去問題を公表しているなら入手して傾向を分析し、対策を立てましょう。小論文や英語では専攻に関連した出題が基本となるので、専門書や概論書をなるべく多く読むことがポイント。また社会人入試の専門科目は小論文形式で出題されることが多いので、文章を書く練習をしておくのがおすすめ。
なお社会人入試では受験科目を選択できる形式にしていることが多いです。研究テーマに近い科目を選択すれば、研究計画書の作成と並行して対策ができるでしょう。

10月〜 提出書類の準備

出願間際まで、放ってしまいがちなのが提出書類の準備。出願時に慌てないためにも、なるべく早めに準備しておくことが大事です。

例えば、健康診断書は診断日と診断書の発行日が違ったり(診断書が発行されるまでのタイムラグがある)、卒業・成績証明書の郵送に時間がかかったりします。すべての書類をすぐに用意できるわけではないので注意しておきましょう。また、余分に書類を用意しておくと、複数の大学院受験に対応できるので便利です。

12月〜 面接対策

面接は出願書類として提出する研究計画書に基づいて行われることが多いです。面接の形式は、個人面接や集団面接などさまざま。プレゼンやディベートを取り入れている大学院もあります。どんな方式で面接が行われようと研究計画書に関する内容は何でも答えられるようにしておくとよいでしょう。

とくに、よく聞かれることが多いのは、研究テーマ設定の背景社会経験や(社会人の場合は)自分の仕事内容と関連づけながら説明できるようにしておきましょう。なお面接時には、「通学するのに時間がかかりそう」「周囲の理解を得るのに苦労している」など、相手にマイナスのイメージを与える内容のことは言わないように注意。学習に前向きであることをアピールするようにしましょう。

9月入学を狙うなら?入試準備スケジュール(6月入試の場合)

秋(9月)入学を狙う場合も、春入学と同じように、入試の約半年前には情報収集を始められると余裕をもって対策ができるでしょう。6月ごろに入試が行われる場合、以下のようなスケジュールで進めるのがおすすめです。
◆1月  情報収集
◆1月〜 研究計画書を作成
◆2月〜 筆記試験対策
◆3月〜 提出書類の準備
◆5月〜 面接対策

時間がない人のダンドリ 研究計画書、筆記試験、書類準備を同時に!

「めざしたい大学院の受験がもうすぐ!」という人は、今すぐ提出書類の内容をチェック。書類によっては用意に時間がかかることもあるので準備を始めましょう。同時に、研究計画書の作成に取りかかること。研究計画書の内容に関して、どんな方向から質問されても答えられるように準備しておけば面接の対策にもなります。筆記試験がある場合には、この勉強も同時に進めることが必要。過去問を集め、問題をこなすとともに、関連の知識を増やしておきましょう。入試本番まで最後まであきらめず勉強を続けることが大切です。

なお、受験準備の時間を確保するのが難しく、また筆記試験に自信がないのなら、「書類審査+面接」などなるべく試験科目の少ない大学院を志望校に加えることも一つの方法です。必要な準備・ダンドリをふまえて、志望校を検討してみてください。

最終更新日:2023年6月14日

学問分野変更

  • 通信制