社会人が大学院に入るには?大学院の通学形態と入試形態をそれぞれ解説

学ぶ目的や学習可能な時間でルートはさまざま。社会人が大学院に入るには、を解説。

社会人が大学院を選ぶ際にどんな形態の大学院があり、入試形態があるのかをメリットを交えて解説していきます。

社会人が大学院に入るには?大学院の通学形態と入試形態をそれぞれ解説

いざ大学・大学院で学ぶとなったとき、自分はどんな風に履修するかイメージできているだろうか。社会人学生のニーズに対応して、今大学・大学院の通学形態や入試形態のバリエーションは拡大している。正規に入学し昼間に通学する以外にも、学ぶルートはあるのだ。自分にあった“学び場”をみつけてみよう。

大学院で学ぶ場合

専門知識を身につけて実務に活かしたいと考える人にとって、特に気になるのは大学院の学び方だろう。
仕事をもつ社会人が学ぶ場といえば、夜間大学院や昼夜開講制で夜間と土曜の通学で修了できるところが定番。あるいは通信制大学院という道もある。
フレックス制の会社で働いているなど、昼間の時間も使える人なら昼の授業も履修できる昼夜開講制も選択肢に加えられる。
昼間開講や、昼間の授業の履修を必須とする昼夜開講制大学院の場合、会社を辞めるか休業しないと通うのは難しい。しかし、そのぶん学べる分野がグッと幅広くなるメリットがある。
ほかにも、学ぶ目的・事情によっては科目等履修などの選択肢もある。それぞれ制度の内容を把握して、自分にあった履修形態を選ぶようにしよう。
入試に関しては、昼間、夜間、通信いずれでも社会人入試やAO入試を実施する大学院が増えている。社会人ならできるだけこの入試を利用したい。

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通学形態のバリエーション

夜間大学院

主に社会人を対象とした大学院。
「仕事を続けながら大学院で学びたい!」を実現。
平日の夜間と土曜に科目を配置している大学院(なかには日曜にも開講する大学院もある)。社会人を主なターゲットにしている場合がほとんど。

ココがメリット
働きながら通える点が最大のメリット。昼夜開講制の場合、とりたい科目が昼間に配置されていて学べないケースもあるが、その心配もないだろう。

昼夜開講制大学院

多くが夜間と土曜で修了可能。
「仕事を続けながら大学院で学びたい!」「仕事を辞めて学業に専念したい!」を実現。
平日の昼間にも夜間にも科目を配置している大学院。昼間の授業をとらないと修了できない大学院もあるが、最近は平日夜間と土曜だけで修了できるところが多い。

ココがメリット
夜間大学院と同様、働きながら通える点がメリット。夜間大学院よりも幅広いジャンルの大学院で導入されているため、選択肢は広がる。

一般の大学院

1年間で修了できる大学院も。
「仕事を辞めて学業に専念したい!」を実現。
平日昼間と土曜に開講している一般の大学院。社会人入試を実施しているところもあるが、学生層は学部卒がメイン。昼間でも1年制大学院は社会人が主な対象。

ココがメリット
当然ながら、学べるジャンルの範囲は夜間大学院や昼夜開講制大学院と比べて相当広くなる。また、学業に集中できる環境も得られる。

通信制大学院

自宅で大学院教育が受けられる。
「仕事を続けながら大学院で学びたい!」「空いた時間を使って自宅で学びたい!」を実現。
通信教育で修士や博士の学位が得られる大学院。スクーリング以外は自宅で勉強できる。厳密には通信制ではないが、インターネット受講のみで修了できる大学院もある。

ココがメリット
週に何度もキャンパスに通わなくてもいい点がメリット。TV会議システムを活用したゼミなどもあり、通学なみに密度も濃い。

科目等履修生・聴講生

好きな科目を選んで受講できる。
「興味があることだけを学びたい!」を実現。
どちらも科目ごとに大学院の正規の授業が受けられる制度。科目等履修生は正規の単位も修得できる。書類審査などはあるが、試験まではないケースが多い。

ココがメリット
学びたいテーマが決まっている人にはぴったり。お金や時間の面でも無駄なく学べる。科目等履修生から正規入学へのステップも有効。

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入試形態のバリエーション

社会人入試

英語や専門科目などの負担が少なく受験しやすい 社会人を対象とした入試制度。
多くの場合、例えば「25歳以上で、3年以上の実務経験がある社会人」など、年齢や勤務年数による受験資格が設けられている。社会人の受験勉強の負担を軽減することを目的としており、入試内容は書類審査、面接、小論文などが中心。専門科目などを極力課さず、英語も課さない場合が多い。

ココがメリット
英語や専門科目などは、働きながら勉強するのは大変で、学部学生との競争では明らかに不利。この負担がないのは大きい。

AO入試

人物評価中心の入試制度。社会人の場合は社会人経験がアピール材料になる。
大学院のアドミッション・オフィスが実施する入試。英語や専門科目などの学力試験ではなく、面接や自己推薦、プレゼンテーション、小論文など、それぞれの大学院が定める方法により、人物評価中心の選抜を行う点が特色。社会人・学部卒の分け隔てなく行われる大学院もあれば、それぞれに枠が設けられている大学院もある。

ココがメリット
メリットは社会人入試と同じ。学部卒と同じ枠で選抜が行われる場合は、さまざまな経験がある分、社会人のほうが有利なこともある。

一般入試

通常、英語も専門科目もある。しっかりした受験対策が必須。
英語や専門科目が課される一般的な大学院入試。試験科目は大学院によって異なるが、英語などの外国語、専門科目、小論文、面接などの科目が課される場合が多い。学部卒の学生と学力を競うことになる点で厳しく、しっかりとした受験対策が必須。社会人入試を実施していない大学院の場合、この方法で受験することになる。

ココがメリット
英語や専門科目の勉強を十分していれば、倍率が高い大学院の場合、不確定要素の多い社会人入試よりも合否のメドは立てやすい。

以上が大学院における通学形態と入試形態のバリエーション。
自分がどんな風に学びたいか、どんな風に試験に挑めるかのイメージはできただろうか。できた場合も、まだできていない場合も、まずはどんな大学院があるのかを探してみて、気になった大学がどんな形態なのかを見比べてみよう。あなたの大学院ライフはそこからはじまる。

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最終更新日:2023年6月14日

学問分野変更

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