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臨床心理/心理学ガイド臨床心理/心理学の基本情報/最新事情/めざせる資格/活躍の場

臨床心理士指定大学院をはじめとする心理系の大学院ではどのようなことが学べるのか?臨床心理士とはどのような仕事で、どのような進路があるのか?新しく登場した「公認心理師」はどのような資格なのか?など、気になるポイントをまとめて解説します!

臨床心理/心理学とは

臨床心理学/臨床心理士とは

臨床心理学は、心に問題を抱える人に対して、その原因を探り、心の回復を支援するための専門知識や技法を学ぶ学問分野。そして、臨床心理学の専門性を活かして、支援に取り組む専門家を認定する資格が臨床心理士です。

臨床心理士が支援の対象とする心の問題は、うつ病、発達障害、神経症、不登校、ひきこもり、学校・職場でのいじめ、人間関係の悩み、親による虐待などさまざま。年齢層も子どもから老人まで多様です。このような問題で悩んでいるクライエント(相談者=支援の対象となる人)に対して、専門的なカウンセリング技法や心理療法を用いて、心の回復を手助けするのが臨床心理士の仕事です。

カウンセリングの際には、まず、クライエントの話に耳を傾け、その振る舞いや行動を観察し、さらに専門的な心理検査などを行ったりして、相手の心の状態を探っていきます。そのうえで、クライエントと相談しながら支援の方向性を決め、できるだけ相手が自分の力で回復できるよう適切な助言や支援を行います。必要に応じて、行動療法、認知行動療法、遊戯療法などの専門的な心理療法を採り入れることもあります。

精神科医・心療内科医の仕事と混同されることも多いですが、臨床心理士は医師ではないので、薬の処方などはできません。医学的な治療が必要な場合は、臨床心理士は、クライエントを精神科医や心療内科医に紹介します。

臨床心理士指定大学院とは

臨床心理士の資格を取得するには、2年以上の心理臨床経験がある医師などの例外を除けば、臨床心理士指定大学院か専門職大学院を修了して受験資格を得ることが必要となります。

臨床心理士指定大学院には第1種と第2種があり、受験資格を得られるまでの期間に違いがあります。第1種は修了後すぐに受験資格が得られますが、第2種は修了後に1年以上の実務経験を積むことによって受験資格が得られます。

臨床心理士専門職大学院は、より実務家としての実践力養成に力を入れた教育内容の大学院。修了と同時に臨床心理士の受験資格が得られるほか、一次試験筆記試験の論文記述試験が免除されるというメリットもあります。

心理学とは?

心理学には、臨床心理学のほかに、社会心理学、発達心理学、教育心理学、認知心理学、犯罪心理学、家族心理学などのさまざまな分野があります。臨床心理学も含めて、これらの分野は、大学の心理学系学部・学科、大学院の心理学系研究科・専攻で学ぶことができます。

臨床心理学とそれ以外の分野の違いは、臨床心理学が特定の個人の心の問題を扱うのに対し、それ以外の多くの分野は、人の心に関する全般的な特徴や傾向を扱っているという点です。例えば、「人は相手の表情から無意識にどんなことを読み取っているか」といった研究は認知心理学のテーマ。発達心理学は、子どもが言葉を習得していくプロセスなど、心の発達を研究対象としており、社会心理学は、社会全体の集団心理が何に影響され、どのように動いていくのかなどを研究します。実験や調査を重ねながら、データを分析し、まだわかっていないことが多い「人の心」の仕組みや傾向を明らかにしていくことが、これらの分野の研究の目的です。その研究成果は、教育、組織マネジメント、コミュニケーション、広告、犯罪捜査など幅広い分野で応用されています。

臨床心理/心理学最新事情

2015年9月に公認心理師法が公布され、心理系としては初めての国家資格である公認心理師が誕生しました。この法律は2017年9月までに施行され、公認心理師の第1回国家試験は、早ければ2018年に実施されることになります。

これまでは、民間資格である臨床心理士がこの分野ではメジャーな資格として定着していましたが、公認心理師がスタートすることにより、この両者の関係がどのようになっていくのかは注目されるところです。

なお、公認心理師の業務内容は次の通り。

1. 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。

2. 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。

3. 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。

4. 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと。

これは、臨床心理士の業務とほぼ重なります。一方、受験資格に関しては明確な違いがあります。

① 大学において主務大臣指定の心理学等に関する科目を修め、かつ、大学院において主務大臣指定の心理学等の科目を修めてその課程を修了した者等

② 大学で主務大臣指定の心理学等に関する科目を修め、卒業後一定期間の実務経験を積んだ者等

③ 主務大臣が①及び②に掲げる者と同等以上の知識及び技能を有すると認めた者

このように、公認心理師は「大学および大学院で」指定された科目を学ぶことが条件とされており、指定大学院を修了する必要がある臨床心理士とは異なります。

また、5年ごとに更新する必要がある臨床心理士に対し、公認心理師では、現時点では資格更新の制度は規定されていません。

公認心理師に対応した大学・大学院のカリキュラムがどのようなものになるかは未定ですが、対応する方針をHPで公表している臨床心理士指定大学院も多数。まだまだ不透明な部分もありますが、今後は、公認心理師と臨床心理士を合わせてめざす人が増えるかもしれません。

めざせる資格は?

臨床心理士

臨床心理士は公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会が認定する資格です。臨床心理士指定大学院(第1種・第2種)、または臨床心理士専門職大学院を修了すると受験資格が得られます。試験は一次試験(筆記)を10月に、二次試験(面接)を11月に実施。一次の多肢選択方式試験で合格ラインに達すると。二次に進めます。最終合格率は例年60%前後となっています。

認定心理士

公益社団法人日本心理学会が、心理学に関する基礎的な知識が身についていることを認定する資格です。4年制大学の心理学系学科で心理学に関する所定の単位を修得し、卒業後に協会に申請することで取得できます。すでに学士をもっている人は、通信制大学の科目等履修などで取得することも可能です。

臨床心理士の活躍の場

臨床心理士が求められているのは病院やカウンセリングルームだけではありません。以下に、分野別の主な活躍の場を紹介しましょう。

【医療】病院、診療所、精神保健福祉センター、保健所、保健センター、リハビリテーションセンター、老人保健施設など。
【教育】公立教育相談機関、教育委員会、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、予備校など。学校ではスクールカウンセラーとして活動します。
【福祉】児童相談所、児童福祉施設、身体・知的障害施設、発達障害支援施設、女性相談センター、DV相談支援センターなど。
【大学・研究所】大学、短大、専門学校、研究機関など。教員や研究者として活躍。
【司法・法務・警察】家庭裁判所、少年鑑別所、少年院、刑務所、警察の相談室、科学捜査研究所など。
【産業・労働】企業内の健康管理センター・相談室、外部EAP(従業員支援プログラム)機関、公共職業安定所、障害者センターなど。
【私設心理相談】臨床心理士が独立して運営するカウンセリングルームなど。

臨床心理士指定大学院合格までのダンドリ