自宅で資格.免許の取得が可能な通信制大学.通信制大学院が満載

通信制大学

自分のスタイルで学ぶことのできる大学の通信教育は、仕事と学習を両立したい人にとってもありがたい存在。
でも、学べる内容が限定されてそう、孤独で挫折しそう…など、中身がよく分からなくて不安に感じている人もいるのでは?
そんな不安を解消できる、通信制の仕組みと学習の流れを紹介!

通信制大学とは?

通学課程と同じく、卒業すると学位がもらえる正規の大学

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在宅で大学の教育が受けられる正規の大学教育課程。

必要な単位を修得して卒業すれば、通学制と同じように学士の学位が与えられる。

通信制大学で学ぶ最大のメリットは、時間的拘束が少ないこと。

出勤前や帰宅後、休日、あるいは通勤電車の中や仕事の空き時間など、自分のスケジュールで好きなときに学べるので、仕事と学習を両立したい人にはありがたい存在といえよう。

そのうえ、柔軟に学べる点も魅力。

通信制大学の在学可能な期間は、修業年限2〜2.5倍程度。

つまり、まとまった学習が困難であれば、1年に15〜20単位程度の取得を目標にして、6〜8年で卒業することもできるのだ。

この他、通学制と同様に、希望する科目を選択履修できる聴講生や科目等履修生の受け入れもしているので、ステップアップのために必要な知識を身につけたり、教養を深めたりと、幅広く活用することができる。

編入も可能?目的に応じて入学ルートを選べる
正規に入学して大学卒業をめざす「正科生」と、好きな科目を選択して学ぶ「科目等履修生・聴講生」の大きく二つのルートがある。正科生では、大学・短期大学・高等専門学校・専門学校の卒業生や大学中退者の場合、編入学もできる。
編入年次は学校種や取得単位数によって異なるので、希望者は事前に調べておこう。
また、一部の大学では「特修生」として、高校中退など大学入学資格を持たない人が正科生1年次に入学できる道も開いている。

学べる内容

心理、デザイン、建築…学べるジャンルは広い

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通信教育で学べる科目は非常に幅が広い。

文学や経済学、法律学、教育学といったスタンダードな分野から、児童福祉や心理学、さらにはデザイン、陶芸、写真学、映像といった芸術分野まで多様な学科が開設されているのだ。

とくに最近では社会ニーズに対応した教育を行う学科がめだって増えている。

顕著なのは医療・福祉分野で、社会福祉や臨床福祉、医療・福祉マネジメントなどが開設されているのだ。

2005年4月からは、新たに准看護師の資格を持つ人が看護師になれる道を開く、神戸常盤短期大学の看護学科もスタートした。

また、ビジネスに役立つ知識を身につけたいという社会人の学習ニーズに対応して、産能大学のテクノロジー・マーケティングコースや経営財務プロフェッショナルコース、佛教大学の公共政策学科といった学科も開設されている。

このように学習ジャンルが幅広い通信制大学では、教員免許状や司書、学芸員などの資格取得をめざすこともできる。

通信で学んでキャリアチェンジすることも可能なのだ。

学習の流れ

テキストを使った自主学習とスクーリングが基本

授業スタイルは、通信授業と面接授業の大きく2つに分かれている。

通信授業は、主に送られてきたテキストなどの印刷教材を使って自分で学んでいくもの。

一定の学習を終えたら、与えられた課題を大学に提出。

これに対する添削指導を受けて、もう一度学習をし直したり、さらに学習を進めていく。

そしてすべての学習を修了後、単位修得試験(科目試験)に合格すると、その科目の単位が得られるという流れだ。

学習中の疑問は、質問票や電子メールなどを使って質問することもできる。

しかし通信授業だけでは大学の教育のすべてを十分に行うことは難しい。

そこで実施されているのが、スクーリングとよばれる面接授業だ。

これは、一定の時期・場所に学生が集まって講師から直接講義を受けるものだが、多くの大学では受講生の負担を軽減するため、本キャンパス以外に、地方都市などでも開催している。

実施する時期も週末、夏期・冬期に集中して行われることが多いので、仕事をしながら学んでいる人でも参加しやすい。

通信制大学で学ぼうとする人にとって、スクーリングは面倒に思えるかもしれない。

だが、意外にも受講者からの人気は高い。

直接講義を受けることで学習上の不安を補えるだけでなく、同じ目的をもって学ぶ仲間に会えることが励みにもなるようだ。

最近では、放送授業や、インターネットを用いた遠隔授業などを行う大学が増加している。

これらの授業で修得した単位をスクーリング単位に代替する大学もあるので、どうしてもスクーリング参加が困難な人は、通学しなくても修了できる制度をもつ大学を選択することも一考だ。

こうして通信授業と面接授業とで学び必要な単位を修得し、卒業論文や総合面接試問などの卒業試験に合格すると卒業となる。

入学から卒業までの流れ

スクーリングの種類

大学ごとにスクーリングの実施方法を工夫し、受講生を配慮している。主なスクーリングには以下のものがある。

●夏期・冬期スクーリング
夏期スクーリングは主に7〜8月に、冬期スクーリングは1〜2月に実施。3〜5週間を大学のキャンパスに通学して学ぶ
●土・日曜スクーリング
週末に大学のキャンパス等で行われるスクーリング。何回か出席して単位を修得する
●夜間スクーリング
夜間に通学して学ぶ。主に本キャンパスで行われるので、大学が自宅や会社の近くにある人だと利用しやすい
●地方スクーリング
地方の都市で行われるスクーリング。期間は数日から1週間くらいで昼間に行われる

入学試験・学費

原則、書類審査のみ!入学時期は4月と10月位

通学制のような学科試験は行われず、原則として書類審査のみ。

ただし、大学によっては小論文の提出、面接が課されることもあるので、入学前によく調べておこう。

入学時期は4月と10月が一般的。出願時期は1〜5カ月と長めに設定されているので、思い立ったらすぐに学び始めることができる。

学費は、通学制に比べて圧倒的に安い。費用には、入学金や施設費など入学の際に必要な入学諸費と、毎年かかる授業料や補助教材費などの教育諸費とがあり、この合計の目安は、造形・芸術系の学科で25万〜35万円、

福祉系で15万〜20万円、その他文系で7万〜20万円程度となっている。なお、大学によって教育諸費の中にスクーリングや科目修了試験などの費用を含んでいる場合と、別途徴収する場合とがある。

正科生として入学する場合必要な書類
●所定の入学志願書 ●最終学歴の成績証明書 ●卒業証明書(高等学校卒業者は調査書) ●健康診断書 ●戸籍抄本 ●志望理由書※小論文が必要な場合もある
リーズナブルに学べる!おトクな制度
●鉄道運賃の割引
スクーリング受講や単位修得試験のために片道101キロ以上の区間について鉄道・航路・高速バスを利用する場合、運賃の学割が使える
●郵便料金の特別扱い
課題やレポートを提出する場合、第4種郵便料金が適用される。つまり一般の郵便料金よりも安い料金で送付できるのだ
●所得税の控除
給与所得の額によって所得税の控除が受けられる
●教育訓練給付制度
通信制大学のなかにも厚生労働省の教育訓練給付制度の指定講座がある。3年以上会社勤めしている人(雇用保険の被保険者の期間が3年以上)なら活用できる
●単位制学費
履修する科目数に応じて学費を支払うシステム。従来のような1年や半期ごとに固定の授業料を支払わなくてもよいので、無駄なく自分の都合に合わせて学ぶことができるメリットがある
●奨学金
日本学生支援機構の奨学金を利用することができる。また各大学で設けている奨学金制度の給付対象にもなる

通信制大学 Q&A

続けられるか不安です。みんなどうしているの?

独学の不安を解消してくれる支援制度がたくさんある!

長期履修制度を設けたり、大学ホームページ内に掲示板を設けたりと、学習に挫折しないように大学はさまざまな形でバックアップしてくれている。それらを積極的に活用することがポイントだ。

悩み別サポート制度

「内容を理解できるか不安」をサポート

学んでいれば疑問や質問が出てくるのは当然のこと。

そのため、大学ではメールや電話、FAXなどで質問・相談に対応してくれている。

学習内容だけでなく、履修方法や学習の進め方など、いろいろな悩みを相談できるのだ。

また、ホームページ上に掲示板を設けている大学も多く、そうしたシステムを利用すれば他の学生と情報交換することも可能だ。

「孤独で挫折しそう」をサポート

一人黙々と学ぶ通信教育では、挫折してしまうかもしれない。

そこで、多くの大学がホームページに掲示板を設けるなどして学生同士や学生と教員がコミュニケーションできるようにしている。

積極的にこうしたツールを活用するようにしよう。

また、スクーリング参加も孤独感の解消になるし、スクーリングを通して友達を作れたりもするのだ。

「本当に続けられるか不安」をサポート

社会人の場合、仕事などの都合で標準修業年限に修了できないケースもある。

そのために、あらかじめ申請すれば標準修業年限年2年のところを3年というように履修期間を延長できる長期履修制度を導入している大学院もある。

また、働きながら学ぶとなると、どうしてもスクーリングへの参加がネックにもなる。

これもメディア授業の受講をスクーリング単位と認めるなどして配慮してくれている。

本当にモノになる?

IT化で通信制の学習環境は劇的に変化している!通学制と遜色のない学習ができる。

通信制だからといって、通学制と教育内容が大きく変わるわけではない。通学制と同等の高度なレベルのものだ。

それを通信制大学・大学院では、テキストを使った在宅学習とスクーリングによって指導していくわけだが、最近はその学習環境が進化している。

衛星放送(CS放送)やブロードバンド放送など、通学制と変わらないライブ感のある授業が受けられるようになってきているのだ。

そのうえ、これらの映像授業は何度でも繰り返し視聴ができるので、通学制に比べてより理解を深められるメリットさえある。

学習を進めていく上でも、通学制より劣るということはない。疑問や質問があった場合には、電子掲示板やメールを利用して意見交換や質疑応答をすることが可能。

また、参考文献や専門的な資料が必要になった場合には、送本による貸し出しや、文献・図書資料をコピーしてくれる大学もある。

大学側はさまざまなバックアップ体制をとっている。それをどう活用するかは本人次第。

やる気さえあれば通学制と同じように、本物の知識・スキルを身に付けることが可能だ。

入試のない通信制大学は誰でも入学できるの?

「高卒以上」の学力があれば年齢を問わず入学可能。

通信制大学の入学資格は、「高等学校を卒業していること。

または高卒と同等以上の学力があると認められた者」。つまり、高卒であれば、年齢に関係なく、誰でも入学できる。

なお、科目等履修生の場合には、大学入学資格をもたなくても、満18歳以上であれば入学できるところもある。

通信制大学卒でも大学院に入学できる?

通学課程の人と同じように大学院に進学できる。

通信制大学は、文部科学省に認可された正規の大学教育なので、通学課程の卒業生と何ら変わりはない。

通信制大学を卒業して、通学課程の大学院に進むことも可能だ。

大学の施設は利用できる?

図書館、学食・・・、キャンパス内の施設は利用可能。

高度な学術書が並ぶ図書館をはじめ、キャンパス内の施設は通学生と同様に利用することができる。

大学の生協を利用して参考図書を、割引価格で購入することもできる。

また、就職課やキャリアセンターなども利用可能。就職相談やキャリアについて専門教員のアドバイスを受けられる大学もある。

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