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在校生・修了生インタビュー
神戸女学院大学大学院
文学研究科
英文学専攻/比較文化学専攻

  • 文・語学・宗教・歴史
  • 兵庫県
  • 大学院
新しい可能性を見つけるため
答えのない問いにどのように向き合うか。対人援助での葛藤を乗り越えるために

泉 秋津さん(51歳)

ソーシャルワーカーや心理療法士として病院に勤務。2015年に神戸女学院大学大学院文学研究科比較文化学専攻入学。2017年修了後は同学で学生支援業務に携わっている。

入学の動機は?

心理療法士として病院に勤務するようになり、迷いや不安を感じるようになりました。それまでソーシャルワーカーとして携わってきた支援とは異なり、また医療者として治療に直接関わる支援を行うわけではありません。患者様、ご家族、他職種との関わりの中で力不足を感じ、そのことを本学の教員で病院にアドバイザーとして勤務されていた方に相談し、大学院での学び直しを勧めてくださったことがきっかけです。文学から哲学、宗教まで幅広い視点から自分の悩みを見つめてみたいと思いました。

実際に学んでみてどう感じたか?

文学や哲学を学び、正解を求めるのではなく、答えが出ない事態をただ受け止めることの大切さに気づかされました。医療では治療中心のケアが優先され、例えば末期の方の「生きる意味とは何か」という疑問や葛藤が排除されてしまうことがあります。私はそんな患者様の疑問に上手く答えられず悩んでいたのですが、答えを示すのではなく患者様の迷い、悩み、時には喜びに寄り添い、思いをただ受け止める存在が大事だと分かりました。これからも対人援助に関わっていきたいと自分の迷いが消えました。

私のオススメ科目

日本文化論

社会問題をテーマとした文学作品を読み解きました。社会的背景や作者のメッセージを入念に読み解くことで1日に1ページしか進まないことも。ひとつの物事にじっくり立ち止まって考える大切さを学ぶことができました。

比較思想

古代より先人たちが考えてきた道徳に関する考察の一端に触れることができ、哲学的な思考の初歩を学べる授業です。答えが出ない問いに、どのように向き合っていくかという姿勢の基礎を築くことができました。

比較文化学総合演習

各自の研究を発表し、ディスカッションを行うゼミ。通常の大学院では専門領域が限られていますが、本専攻では文学から美術、哲学までの多様な研究に触れることができ、物事を見る新たな切り口を得ることができます。

お金のやりくり法

入学までにアルバイトをし、学費に充てる費用を貯蓄しました。入学後も可能な範囲で病院での勤務を続けました。

ある一日のスケジュール

6:30起床。朝食の準備やお弁当づくり、子どもの登校準備など、朝はバタバタとあっという間に時間が過ぎます。
9:30通学。大学までは1時間半ぐらいかかりました。
11:00授業。少人数制ということもあり、(社会人)学生一人ひとりの状況を把握してくださって急な休みや子どもの学校行事などにも柔軟に対応してくださいました。
12:30昼休憩。他学生との交流も。現在、教員の勧めもあり、本学で学生支援業務に携わっていますが、大学院で若い学生とコミュニケーションを取った経験が役立っています。
13:30自習。学内には専用の自習室があるほか、図書館も自由に利用できます。研究に必要な資料収集やレポート作成に取り組みました。
15:00授業。対人援助の仕事に対して気持ちが揺れ動いていた時期もありましたが、大学院での学びを通して「これからも続けていきたい」という思いになれました。今の障害学生支援の仕事にもやりがいを感じています。
16:30授業終了。
18:00帰宅。夕食の準備など。
22:00子どもが就寝した後に、授業の課題やレポート作成。日中は家事に追われ、勉強は夜にまとめて行うことが多かったです。
26:00就寝。家事や仕事との両立は想像以上に大変でしたが、10年後も学んで良かったときっと思える、貴重な2年間を過ごすことができました。
問合せ先0798-51-8557(文学研究科事務室)ホームページはこちら
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